こんにちは。hana(@minimal000)です。
前回までに、前年の年間支出額の算出方法、収入予算とボーナス支出額・特別支出の算出の方法についてご紹介しました。
前年の収入支出実績を出し、今年の特別支出、収入予算、ボーナス支出予算を割り出しました。この過程は時間がかかると思いますが、しっかりと正しい家計管理をする上では必要な作業になります。
予測される特別支出を事前に把握することで、毎月プール金として備えることができますし、何より計画的にお金を使うことができます。あるお金をある分だけ使ってしまう家計管理だと思うように貯蓄ができません。
「収入-強制預金(先取り貯蓄)=支出」
が家計管理において重要です。自分と家族が幸せに暮らしていけるよう、正しい家計管理を目指しましょう。
予算を立てていく
次はいよいよ具体的な予算立てです。今までは年単位の予算立てでしたが、ここからは月の予算立てにうつります。
① 管理不能支出の予算をつくる
まずは前年の年間収支実績をもとに「管理不能支出」から予算をつくります。
大体は、住宅ローンや家賃、水道光熱費など主に銀行口座からの引き落としのものが当てはまります。例として下記が挙げられます。
- 生活費(家賃、管理費、固定資産税、水道光熱費、テレビ受信料、電話代、インターネット代、新聞代など)
- 教育費(入学金、授業料、教科書代、塾代、その他レッスン代など)
- 健康医療費(スポーツジム会費など)
- 車両関係費(駐車場代、車検代、税金など)
- 保険料(生命・医療保険料、国民健康保険料、国民年金保険料、介護保険料など)
- ローン返済(住宅ローン、自動車ローン、奨学金返済など)
これらの支出額を全て足し、金額を出してください。
水道光熱費や携帯電話代など月によって金額にばらつきがあるものは、昨年の収支実績の各費目の合計から÷12で出し、その金額を月の固定支出として組んでしまうと管理しやすいです。
実際、我が家もそのように行っています。ガス代、灯油代などは季節によってばらつきがありますので、毎月固定化して予算立てします。
② 管理可能支出予算をつくる
主に、食費、生活費、美容費、衣服費など主に財布から出ていく支出のことです。現金、クレジットカードなど支払い手段は関係ありません。
- 生活費(食費、日用品費、小遣い、衣服費、美容費など)
- 交際娯楽費(娯楽費、慶弔費、外食費、交際費など)
- 健康医療費(診察代、薬代など)
- 教育費(図書代など)
- 車両関係費(ガソリン代など)
これらの支出額を全て足し、金額を出してください。
管理可能支出は、収入予算から強制預金額(先取り貯蓄額)と①の管理不能支出を引いた額が「使えるお金=管理可能支出の上限」になります。
③ 予算の費目を決める
予算を立てたら、次に具体的な費目を決めましょう。
市販の家計簿を見ると「日用品費」「娯楽交際費」「教育費」などと事前に用意されている費目がずらっと並んでいることが多いです。その費目に無理やり合わせるような家計簿の仕方を私は何度も経験してきました。この費目は当てはまるけど、こっちの費目は当てはまらないなと思いながらもその費目を毎週、毎月修正テープで消して、自分に合った費目を書いていました。
正直かなり手間がかかりました。毎日の支出額を記録するだけでなく、毎週、毎月その作業が加わっていたので無駄な時間だったと今は思います。
市販の家計簿に書かれた費目で予算立てをするのではなく、自分で費目を決め予算を立てることができれば、無駄な時間を抑えられ、かつ自分に合った費目で予算を立てることができます。
いわば、予算は「何をしたいか」という行動計画を表すものです。
- この1年どういう風に過ごしたいか
- 自分と家族は何を重要視して過ごしたいか
を明確にし、予算を立てることが大事です。
我が家の場合は、こういう計画です。
- 毎週1回は外食ランチを楽しみたい(予算は1人1,000円×2人分=2000円×3~4週=7,000円)
- カフェでゆっくりする時間を設けたい(予算は、外食・レジャー費の中に多く見積もる)
- 普段の食費はそこまでお金をかけずに、外食・レジャー費の額を多く見積もりたい
- 食費を抑え、やりくり上手になりたい、使いまわしレシピが上達したい(あえて食費を少なくする)
- ガソリン代は月によって変動があるので細かく予算化せず、生活費の一部として管理したい
自分と家族がどんな生活にしたいか、やりたいこと、ほしいことをノートに書きだし、そこから費目と予算を立てると明確な行動計画と予算化ができます。
また費目作成する上では、あとでいくら使ったか知りたい費目があるのであれば、別に費目を設けることをおすすめします。
例えば、ガソリン代がいくらかかっているのか知りたければ、ガソリン代の費目を設けるべきです。あとで見返した時に毎月どのくらい使っているのかを把握できますし、来年の予算立ての参考にもなりますので、費目分けは重要です。
また費目は5つ以内におさめることが良いです。多ければ管理が面倒になるというデメリットがあります。設定した費目に該当しなければ「その他」の費目をつくりまとめてしまうのも手です。
費目例としては
- 生活費
- 家電費
- 医療費
- インテリア費
- 子ども費
- カフェ費
- 旅行費
- エンタメ費
- 外食費
- 映画費
など多くあります。
家庭に合った行動計画で費目を作ってしまえばオリジナルの費目ができあがりますので、家計管理が楽しくなります。
④ 特別支出も忘れずに
①および②の予算化をし費目も決めたら、最後に特別支出の額も予算にいれます。
特別支出の算出方法を忘れた方は、下記をご覧ください。
以上を経て、月次予算を立てます。
我が家の収支予算
<収入>
年間予算 | 2,784,000円(夫:1,824,000円、妻:960,000円) |
月次予算 | 232,000円(夫:152,000円、妻:80,000円) |
<強制預金(先取り貯蓄)>
年間予算 | 13,200円 |
月次予算 | 1,100円 |
<管理不能支出>
費目 | 年間予算 | 月次予算 |
住居費 | 588,000円 | 49,000円 |
水道光熱費 | 200,000円 | 20,000円 |
携帯費 | 192,000円 | 17,000円(大目に) |
NHK・NTT費 | 48,300円 | 4,100円 |
新聞・英字新聞費 | 51,600円 | 4,300円 |
奨学金返済費 | 636,000円 | 53,000円 |
生命保険費 | 173,604円 | 14,500円 |
合計 | 1,889,504円 | 161,900円 |
<支払い可能額(収入-(強制預金+管理不能支出))
年間予算 | 881,296円 |
月次予算 | 73,442円 |
<管理可能支出>
費目 | 年間予算 | 月次予算 |
食費 | 330,733円(前年) | 28,000円 |
外食・レジャー費 | 120,000円(前年:182,248円) | 10,000円 |
生活費 | 120,000円(前年:121,222円) | 10,000円 |
<特別支出>
年間予算 | 251,000円 |
月次予算 | 21,000円 |
<合計>
年間予算 | 885,503円 |
月次予算 | 69,000円 |
年間予算 | 月次予算 | |
支出合計 | 2,788,207円 | 230,900円 |
収益差 | ▲4,207円 | 1,100円(強制預金(先取り貯蓄)) |
- 年間予算は予算オーバーですが、今のところ管理不能支出額を減らせないので、管理可能支出の外食・レジャー費、生活費の予算額をおさえました。
- 2016年の外食・レジャー費が今年の予算を80,000円もオーバーしていますが、ムダをおさえて本当に必要なものに特化してお金を使おうと夫婦で話し合いました。
- 我が家は管理不能支出の中に、奨学金返済(月次53,000円)が大きく占めています。奨学金が返済し終えられれば今よりも貯蓄を増やせるはずなので、今は目の前のことを着実に行っていきます。
- 夫は月20,000円の小遣いを引いた額を、家計に入れること。妻は当面の間小遣いなしでやりくりすることに決めました。(本当に必要なものは、個人の預金でまかなうつもりです。)
予算立てするのは、簡単なことではありませんが、貯蓄を増やし、価値あることに自信を持ってお金を使うためには、しっかりとした予算立ては必要です。